ディズニーアニメ『シンデレラ』を観て

1950年公開の古典中の古典ですが、現在観ても、決して古くはないように思います。いやむしろ、近年のディズニーアニメのヒロインたちに通じるしたたかさがシンデレラに感じられて、驚きました。

その最大の理由は、クライマックスのガラスの靴をシンデレラが試すシーンです。本来のシンデレラの話にはありませんが、ディズニー版では継母の意地悪で、使者の大公が持ってきたガラスの靴(城に残された方)は粉々になってしまいました。そこでシンデレラが、すかさず自分の手元に残っていた、もう片方のガラスの靴を出すのです。健気なだけではない、強いヒロインの原点はここにあったのかもと、妙に感心してしまいました。

また、王様の意外な横暴さも印象に残りました。まさか舞踏会を開催したのは、早く王子に結婚してもらって孫の顔を見たい、王様のワガママからだったとは。シンデレラが城から消えてしまったことを報告する大臣に剣を振り回す王様は、暴君以外の何物でもありません。

なお、フェアリー・ゴッドマザーの意外なおとぼけぶりも印象的でした。早く自分のドレスを何とかしてほしくてたまらないシンデレラを、わざと翻弄するかのように、せっせとカボチャの馬車や御者の準備をしている彼女は、良い味を出しています。ちゃんとメジャーという名の馬がいるのに、なぜかネズミたちを白馬に変えて、メジャーは御者にしちゃうし。でも最後の結婚式のシーンでは、ちゃんとメジャーは馬として、シンデレラたちの乗る馬車を引いているのですが。ディズニーらしい遊び心が感じられます。

古典と思い、観ていないのに観た気になっているのは、もったいない作品です。