ダーティ・ダンシングは青春の始まりを告げる映画

今も色褪せることなく心に残り「あなたの好きな映画は?」と尋ねられると必ず挙げてしまう作品です。

1987年アメリカで製作された恋愛を軸に家族の暖かさや絆と友情、少女から大人へと成長する時のどことない喪失感を音楽とダンスをこれでもかと盛り込んで見せてくれた逸品で、あの時の衝撃は忘れようがありません。確かお正月の深夜に何作か続けてやっていたテレビ放映で出会ったと記憶しています。主演はジェニファー・グレイ、くるくるの巻き毛と素朴な印象のある女優さんで”ザ・普通なティーンエイジャー”と言う印象
ジェニファー・グレイ

それに対してその後「ゴースト~ニューヨークの幻」で日本でも有名になったパトリック・スゥエイジが相手役のダンス講師役なのですから、最初はこんな二人が恋人になるわけないと高校生の私でも思ったものです。

話のあらすじ的には出会ったときは思いもしなかった2人の男女が紆余曲折して愛し合うとよくある話ですが、およそ100分の本編の中にはビー・マイベイビー等の60年代青春グラフティがふんだんに盛り込まれ、見たことも聞いたこともなかったサルサダンスは少しエロティックで排他的な印象を与えるのに、目の前で繰り広げられる物語りの主人公が悩んだり喜んだりしている内容は当時の自分自身となんら変わりなかったのです。本編を見終わるころにはすっかり主人公“ベイビィ”に感情輸入して泣きじゃくっていました。それから何度みた事か、繰り返し見ている内にパトリック演じるジョニーに恋をしたり、ベットシーンで部屋のインテリアに酒とかかれた赤提灯を見つけて笑ったり、父親と主人公ベイビィが分かり合えず口論するシーンでの同じセリフに涙してしまう自分に気づき自らの父との関係を見つめ直したり、その度に新しい発見がありました。

この映画に出会ったことをきっかけに私はダンスを習いだし、オールディーズと呼ばれジるャンルの音楽を好んで聴くようになり洋楽にはまりました。一度外国へ行ってみたいと思うようになり高校生のとき短期留学も経験しました。今でも映画は好きで邦画も見ますが洋画の方が好きで字幕は殆ど見ずに済みます。こうやって書いてみると今の私の殆どがこの映画から派生している気がして止みません。大人になってしまった今、こんな風に人生を変える映画に出会う事はこの先もう無いような気が致します。